「巨大な鍋に、材料をどんどん投げ込んでいって
原形をとどめないくらい崩れて、スープになってしまったものを
ある時点で一皿二皿とりだしてみせた、というのが今回のアルバム」
1996年 Beck

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アイデアというものは、
良いものも悪いものもどんどん浮かんでくるけれど
それぞれに賞味期限や、メリット・デメリットがあって、
すべてのアイデアが実際に使われるわけではないですよね。

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何か必要に迫られて、その場でアイデアをひねり出すこともあるけれど
本当は、アタマの中に過去の記憶やアイデアが膨大にストックされていて

(書棚のような整然としたイメージではなく、失敗したアイデアや、
 途中で考えるのをやめていたもの、漠然と直感だけがあるものなどで混沌とした感じで)

その中から、必要に対して最適と思われるものを
取り出してくる・・・というプロセスが多いのではないでしょうか。

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花粉症の臨界点というのか、体内の花粉の量?がいっぱいになると
花粉症が発症するのだ、という話を聞いたことがあるけど(本当なのかな)
それに似たイメージかなと。

ずっと見えない部分で溜めて溜めて温めてきたものが
ある地点で、どばっと爆発する、ということがあるような気がします(ユーリカ!)。

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そして、生まれてこの方
それぞれの人生で経験し、考え、感じ、学んできたことは
すべてそんなスープの中に投げ込まれているのではないかなと思います。

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このごろ、自分自身の無意識について考えることが多いのだけれど
「あのとき、気になった何か」について
仕事や色々な用事に追われている日々の中で、ふと
「今なら分かるような気がする」と思って一生懸命、書きつける。

いまの僕の状態というのはまさにそれで、
「これは!」と思って過去のメモを見返すと、10年前の自分が同じ事を書いていたり
飽きもせずよくやるというか、自分自身からは逃げられないのですね。

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よく、今の食生活が10年後の身体を作る、なんていいますが
今、自分自身の無意識のスープに何が投げ込まれているのか
きちんとチェックすることも、けっこう大事なことのような気がします。

気にしないようにしていたストレスが、あとから変な形で出てきたり、
忙しさを理由に手をかけずにいたことが、取り返しのつかないことになったり、
つまりは現在の自分(これは周囲の人たちや環境や経済などひっくるめての存在として)を

現時点での止まったものとして認識するのではなく、
過去からつながって、
未来へつながっていく、
ひとつの流れとして、
きちんと面倒をみていく、というスタンスが必要なのかなと。

そんなことを考えています。

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濾過生物 2009-07-09